「ゾンビ/Zombie-Dawn
of the Dead」(1978)

●基本的にG・A・ロメロが監督したこの作品は、
資金の半分をアメリカの製作会社ローレルが、
そして残りをイタリア映画界の製作者アルフレッド・クオモと、
クラウディオ・アルジェント(実質的にはダリオ・アルジェントが
集めたらしい)が分担して製作された。
その為、アメリカ国内での権利をローレルとロメロが、
英語圏以外の国の権利をアルジェントとクオモが所有している。
●G・A・ロメロ自身の編集バージョン

↑この欄のネタの大半は旧盤LDのライナーから。
業界お騒がせ人、光山昌男氏の自慢話は読みごたえあり。
下は同じ時期にリリースされたVHD(2枚組)。デザインはこっちも秀逸。


VHDに同梱されているライナー。こちらの書き手は羽仁未央氏。
●ロメロ自身は劇場公開用に127分のバージョンを編集、
それと平行して?イベント上映用に140分のいわゆる完全版を
16oで趣味半分に編集していた。
ロメロ関連では、アメリカで後に「クリープショー」が
公開される時に「ゾンビ」を併映する企画が立ち上がり、
R指定を取る為、残虐場面を根こそぎカットした第3のバージョンが
編集された(これにロメロが関わったかはイマイチ不明)。
●アメリカ公開用の127分版は日本で85年にCIC/ビクターから
発売されたビデオ・LD・DVDに使用されたバージョン。
ジャケットにはステレオと表記されているが、これはモノラル
音声のマスターを電気的(なんじゃそりゃ?)に立体化したもの。
それまで、海賊市場で売られていた「ゾンビ」もこの127分版と
同一内容らしい(アメリカでそれまで出ていた、ロジャー・ゾンビを
ジャケット・デザインに用いたソフトも同様)。
●90年頭までは限りなく伝説に近い存在だった<完全版>は
ちょうどカンヌ映画祭でセールスに出された為、日本で買い付けられ
劇場公開・ビデオ化が敢行されて大きな話題になった。
それに続いてロメロや、その奥さんで助監督/女優を兼ねている
クリスティーヌ・フォレスト、特殊効果のトム・サヴィーニらの
音声コメントを収録し、予告編などの映像付録も盛りだくさんの
特別版LDがEliet社から発売された。画質は格段にアメリカ版の方が上。
日本ではElite版と同じマスターを使ってサントラCDをオマケに付けた
<コンクルージョン>と題された記念LD盤も発売された。
●ダリオ・アルジェントの編集バージョン
●アメリカ版とは別に、ヨーロッパや他の国向けにアルジェントが
編集に関わった、いわゆる119分の<アルジェント監修版>がある。
ゴブリンのプログレ音楽を多用したこのバージョンは、ロメロ版よりも
テンポがあって、娯楽アクション映画っぽいが、逆に刈り込みすぎて
物語的にはややカタルシスが足りないという評価が濃厚。
●ピッツバーグの撮影現場に何度か赴いたアルジェントは
デパートで死体を処理するシーン等、数カットを演出・撮影し、
自分の編集版にはそれを加えた。他にもUncutのマスターには
プエルトリコ人アパートの地下に集められたゾンビが骨盤?らしき
骨に手を伸ばすショットや、デパートで頭を撃たれる女性ゾンビ等、
ロメロの<完全版>にすら存在しないゴア・ショットが収録されており、
他にも主人公達が交わす会話で「恋人がゾンビになったら、
その頭をチョン切れるか?」などという重要なセリフが残されている
(なぜかロメロ版にはそのセリフがない?)。
●日本で79年に劇場公開されたバージョンは119分のアルジェント版から
残虐シーンを黒白画面、カット/静止画で処理し、冒頭クレジットと
「メテオ」から持ってきたと噂される?<惑星爆発シーン>を加え、
(日本ビクターの?)技術を駆使して4ch立体音響に仕立て直したもの。
しかし、米版・伊版共に疑似ステレオではない
本格的なステレオマスターが存在する事も知られている。

フランスでは大手ルネ・シャトーからビデオが出ている「ゾンビ」。

画面、見難くて申し訳ないスが、左がタイトル(下絵はフラン)、
右が仏語でクレジットされた監督のジョルジ・アー・ロメロ(仏風)。

ついでに最近買ったスペイン版ビデオ(上)。
スペシャル・コレクターズ・エディションと銘打たれているが、
リマスターと、オリジナルの画にあわせてあるだけ。
音声はスペイン語吹き替え、バージョンはアルジェント編集版。
下はようやくスウェーデンでリリースされたDVD。
中身はロメロ版139分と、アルジェント版117分に、
「ドキュメント・オブ・ザ・デッド(60分)」を加えたもの。
予告編、ギャラリー画像も米・独・伊が中心で、
北欧の素材は収録されていないようす。
スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、デンマーク、オランダの
各国語字幕入り。プリントは英語版。




「ゾンビ」初放映時のVHSから。副題が泣かせる。

こっちは再放映のもの。
音楽は「ゾンビ」のサントラに戻っている。
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誠に勝手で申し訳ありませんが、ご遠慮下さいませ。